事例4企業内における「物流の全体最適」を追求した物流体制の抜本的再構築
お客様の概要と課題
お客様の概要
- 合成繊維メーカー
- 北陸・中国地方に、異なるカテゴリーの製品製造を担う工場を保有。
- 物流の流れは製品カテゴリーによって異なる。
課題
全社的に「物流革新運動」に取組むこととなり、物流コスト10%削減が目標として設定された。しかし、この目標達成に向けて何をすべきか、どのように検討を進めるべきか、全く見当もつかない。
分析事項と
明らかになった問題点
分析事項
※同社のプロジェクトに参画して運営を指導。最初にロジスティクスの観点から物流システムのあるべき姿を提示して、物流効率化に向けたシナリオを提示。
- カテゴリー別のモノの流れ および物流業務フロー検証
- 仕向地別・輸送モード別 出荷重量分析
- アイテム別 出荷数量・重量と在庫維持月数の分析 および出荷物量のABC分析(以上カテゴリー毎に実施)
- 物流コストの実態把握
問題点
- 製品別に部分最適化された仕組みが構築されていること等による、全社的視点から見たムリ・ムダ・ムラの発生。(配車システムの非効率性、積載効率低下、物流事務作業量の増大、製品別サブ情報システムの存在等)
- リードタイムの面からも必要性の乏しいデポが複数存在。
- デポ間の在庫偏在によるモノの横もち移動多発。
- 工場内在庫と外部周辺倉庫の在庫との棲み分け未整理や、工場内在庫の分散等により、出庫業務も非効率化。
改善策と成果
改善案
※直送化を基本とした物流ネットワーク見直しと、荷役作業・配車業務の一元化に向けたアウトソーシングの活用を基本コンセプトとして、段階を追っての改善策推進(製品特性上不適切な一部カテゴリーは例外措置)
- 製品別作業管理を排し、構内作業を一元管理して、繁閑に応じた作業員配置と作業の標準化を推進
- 出荷数量・商品回転率に応じた在庫保管場所の見直し
- 方面別一括輸送による積載効率の向上
- 物流業務フローの全体的な統一化
成果
- 北陸・中国地方2事業所合計で物流トータルコスト16%の削減に成功
- 工場内在庫の維持日数が11日分削減(35日分→24日分)